メンタルヘルス

うつで闘病中の人におすすめする趣味「アクアリウム」【実体験】

引きこもりで出来る趣味はコンプリートしたい男、みそじです。

今回はうつ病で5年間引きこもっている私が、いまだに継続できている趣味

 

アクアリウム

 

について布教したい!と思い記事にしました。

「アクアリウムってお金すごくかかるんでしょ?」

なんて思った人! 

いやいや、アクアリウムといってもピンからキリまであります。

きちんと計画を立てて実行すれば、これほどコスパに優れた趣味はありませんから!

アクアリウムをはじめる前の注意点

私がアクアリウムをはじめたきっかけは、うつで家にずっと引きこもっている自分に耐えられず、なにか新しい趣味を見つけて気を紛らわしたかったからです。

ぶっちゃけて言えば、現実逃避ですね

そんな心境で焦って「アクアリウム」をはじめたので、失敗も多くしましたし、少なくない金額を無駄にしてしまいました。

他の人にすすめる以上、そんな失敗はしてほしくないので、この記事をよく読んだ上で検討してください。

犬や猫と比べれば飼うこと自体が簡単とはいえ、生き物を飼う以上は責任があります。

「飼ってみたけど、やっぱり無理だから川に捨てる」

なんて真似は絶対にしないでください。

アクアリウムをはじめるとボーッと眺めている時間が楽しくなる

うつで闘病中に一番有効なのは「何もせずにボーッとしている時間」の確保です。

ですが、よく「うつ病の人は新しい趣味を持ったほうがいい」なんて言われることありませんか?(私は結構言われました)

うつになると「やる気が無くなる」「興味や喜びの喪失」により、今まで楽しめていた趣味が楽しめないことに悩むひとは多いと思います。

私自身、うつになる前までは大好きだったゲーム・アニメ・マンガがまったく楽しめなくなりました。

 

ツラいですよね。今まではあんなに好きだったことが何も感じないのって・・・

 

うつになると、楽しめる趣味というのは限られていきます。

読書・映画鑑賞などはよく聞きますが、本当にひどい状態のときは本を開いたり、テレビの電源スイッチを押すことすら困難になることもあり、読書・映画鑑賞を楽しむ余裕がないことも多いです(私自身の実体験)

 

その点、アクアリウムは違います。

 

アクアリウムの最大の楽しみは「飼っている魚を眺めていられる瞬間」です

刺激的な面白さはありません。自分だけの世界をつくり、その世界をひたすら見ているだけです。

人に見せるには殺風景でちょっと恥ずかしいですが、現在の私の水槽です。

それって面白いの?と言われそうですが・・・めっちゃ面白いです!

毎日新しい発見があり、同じに見えてちょっとずつ変化していく水槽を眺めると心が楽になります。

アクアリウムをはじめると週感覚が戻ってくる

アクアリウムをはじめるうえで、「うつ」におすすめしたいのが、自発的に行動する部分が驚くほど少ないこと

やることは

  1. 一週間に一度、水を替える
  2. 毎日決まった時間に餌をあげる

これだけです。

3ヶ月に一度フィルター掃除や、見栄えをよくするためにガラス表面の苔取りはしますが、それ以外はほとんど放置しています。

むしろ魚は構いすぎるとストレスで弱ってしまうので、あまり人間がアレコレするのはよくありません。

代表的なペットである、犬・猫はきちんと人間がお世話をしないといけませんが、魚はそんなことしてはいけません。

人間がやることは環境の構築と管理だけで、魚そのものに手を加えることはないからです。

そして、一番大変な水換え作業も、「うつ」の人にとってはメリットがあります。

 

それは日にちの感覚が戻ってくることです。

 

一週間に一回水換えをしないと魚は死んでしまうので、決まった曜日に水換えをする。という行為は「今日は何曜日だから〇〇しないとな」と自然に頭にインプットしていきます。

うつで家に引きこもってると、今日が日曜日なのか平日なのかすらわからないことが多いので、リハビリとしてもありだと思います。

アクアリウムの種類は大まかにわけると4つ

アクアリウムといっても、様々な種類があり、金額も規模も大きく変動します。

そのなかでも重要なのが「水質」「飼育目的」です。

1.水質が淡水の「淡水アクアリウム」

川や池で生息する魚を飼育するため、塩分の含まれない水で飼育するアクアリウム

水道水から塩素を抜くだけで飼育水として利用できるので、海水アクアリウムと比べると難易度は低め

流通量が多く、購入する魚や環境構築に必要な設備コストを安く抑えることが可能

2.水質が海水の「海水アクアリウム」

海や汽水で生息する魚を飼育するためのアクアリウム

淡水魚と比べると、色鮮やかな海水魚を飼育できる。

淡水とくらべて水質の管理に手間がかかり、環境構築や設備費用が高い

3.飼育目的が生体鑑賞の「生体飼育メイン水槽」

観賞魚を飼育することをメインにした水槽

水草は最低限に抑え、生体を飼育することが目的なのでコストが抑えやすい。

熱帯魚から金魚まで飼育できる種類はさまざま

4.飼育目的が水草鑑賞の「水草レイアウト水槽」

こちらは観賞魚も入れますが、主に水草を育てて鑑賞するのが目的の水槽

「生体を育てる環境」と「水草を育てる環境」を両立しなければならないため、生体メインと比べると難易度は高め

水草ではなく地上の草もレイアウトに取り入れた「テラリウム」も存在する

初心者におすすめなのは”淡水”で”生体メイン”のアクアリウム

初心者におすすめなのは、淡水で生体メインのアクアリウムです。

理由は2つあり

  1. 生体メインのほうが設備費用のコストが安く抑えられる
  2. 海水はメンテナンスや水質管理が大変

 

その理由について詳しく解説していきます。

生体メインのほうが設備費用のコストが安く抑えられる

アクアリウムと頭に思い浮かべると、ほとんどの人は水草が生い茂ってる水槽の中に魚がたくさん泳いでる姿を思い浮かべると思います。

ですが、あれ・・・すごく大変なんです。

というのも、水草を生育するためには水中に栄養がなければなりませんが、そのための肥料を入れると”藻”が発生しやすくなってしまいます。

藻が大量発生すると完全除去は熟練のアクアリストでも厳しく、下手すると水槽をリセットしないといけません。

その他にも、光量を増やすためのライトの設置や、CO2の添加などに必要な器具も導入しないといけない場合もあり、どうしてもコストが高くなってしまいます。

もちろん、肥料・光量がそこまで必要ない種類のものなどもありますが、あくまで生体鑑賞をメインにした水槽のほうが管理が楽です!

健康体の人なら初心者でも水草水槽に挑戦してもいいと思いますが、この記事は「うつ」の人にすすめる趣味としてアクアリウムを推奨してるので・・・

水草水槽は健康になってから挑戦しましょう!

海水はメンテナンスや水質管理が大変

海水魚を生育するための海水アクアリウムですが、こちらは単純にメンテナンスが大変なのが大きな理由です。

環境を作るためには人工海水を導入しないといけませんが、濃度の調整は必要不可欠

その他にも海水魚は水温の変化に敏感な個体も多く、ヒーター必須の生体が大半です。

 

もう一つの理由は魚の値段

海水魚って、淡水魚と比べるとちょっと値段が高いんです。

淡水魚だと500円もあれば小型魚は購入できますが、海水魚だと小型でも1000円超えることが多いです。

そういう意味でも、あまりおすすめはしません。

初心者におすすめなのは30cm~45cmの水槽

よし!じゃあ淡水の生体メインでアクアリウムやるわ!

と思ったら、まず考えるのは水槽の大きさです。

初心者は何も考えずに小さな水槽を選びがちですが、

 

小さい水槽=初心者向け・・・とは限らないんです!

 

大きい水槽、小さい水槽どちらもメリット・デメリットがあるので、詳細を書いていきますね。

20cm以下の超小型水槽

アクアリウム業界ではよく言われるのが「小型水槽で生体を長生きさせるのは難しい」

こう言われる理由は水量が少ないと水質の変化が大きいからです。

例えば少し汚い話になりますが、「プールのなかで小便を漏らしてしまった場合」はそこまで気になりませんよね?

でも、「風呂場で小便を漏らした場合」は、その風呂に二度と入ろうとは思わないはずです。

魚は水の中で排泄物を出しているので、水槽の水も汚れていきます。

小型の水槽ですと、汚れる速度が早いので水質が安定せず、魚も短命になりがちなのです。

 

ですが、メリットもあります。

それは、「置く場所に困らないこと」「一回のメンテナンスが簡単」なことです。

大きい水槽だと移動するのは困難ですが、小型水槽なら移動は容易です。

メンテナンスについても、小さい分洗う場所は限られているので楽におこなえます。

小型水槽のポイント!

  • 水質が悪化しやすく、こまめなメンテナンスが必要
  • 小型水槽で飼う生体は、水質水温の変化に強い生体のみを入れる
  • 単独で飼う前提の生体を入れる場合はオススメ!

30cm~60cmの小型~中型水槽

アクアリスト初心者におすすめできる最大サイズは60cm水槽です。

この大きさになると水の量が豊富で水質が安定しやすく、複数の生体を入れることが容易になります。

私は60cm水槽ですが、30cm水槽でも十分にアクアリウムを楽しめるはずです。

ただし、注意しないといけないのが、一度設置したら移動するのは困難なこと

中に水が入った状態では移動するのが不可能なため、設置する場所はよく考えましょう。

 

水槽を置く場所にも注意が必要です。

水槽は割れやすいので、水槽用の台の上に水槽用のマットを敷いておきましょう。

メタルラックなどの安価な台に水槽を置くのは、絶対にやめたほうがいいです。

ガラス面の割れる原因になりやすく、錆である日突然崩れるかもしれません。

一度設置したら移動するのは難しいので、水槽台は専用のものを使うことを強くオススメします。

大型水槽のポイント!

  • 水槽が大きくなるほど水質が安定しやすい
  • 複数の生体を飼う場合は30cm以上の水槽が望ましい
  • 大型水槽は小型水槽と比べて設備費用にお金がかかる

初心者には30cm~45cm水槽がおすすめな理由

自分が使っている水槽は60cm水槽ですが、これを初心者オススメすることはありません

水槽は大きくなるほど、それを維持するための費用や必要な設備も多くなります。

まだ本格的にやるかどうかもわからない人に、「60cm水槽オススメですよ!」と言ってしまうと「めっちゃお金かかるじゃん!話が違う!」と怒られそうなので・・・

だからといって、あまりに小さい水槽を飼う場合は、魚を生かすための注意点が多すぎます。

こまめなメンテナンスが必要なので、この記事の趣旨ともあっていません。

 

その点を踏まえて、中間である30cm~45cm水槽を購入することをオススメします。

この大きさなら2種類~3種類の生体を入れて楽しむことも可能ですし、後から水草水槽に挑戦したくなった場合も使い回せます。

アクアリウムをはじめるなら、この程度の大きさはあったほうが楽ですよ!

30cm~45cm水槽をセットするために必要な金額

アクアリウムをはじめる上で一番気になるのが、お金ですよね。

これについては、上で紹介したとおり

  • 生体メインで、水草の生育はしない
  • 淡水魚(生体)のみ
  • 30cm~45cm水槽

の条件を満たした上で、どれぐらい金額がかかるか、ざっくり計算してみました。

 

アクアリウムをはじめる上で必要なものリスト

道具 説明 金額
水槽 デザイン重視だと値段がさらにUP 2000円~
水槽台 初心者が一番見落としがち
水槽はかなり重いので、既存の家具だと耐えられない
7000円~
水槽マット ガラス水槽の下に引く
固い面に置くと水槽が割れる危険性大
1000円
照明 オススメはLED照明 4000円~
ろ過装置 45cm以下の水槽の場合は外掛けフィルターでOK 2000円
エアポンプ 水中に空気の泡を送り込む装置
音が静かな「水心」がオススメ
2000円
エアレーション エアポンプで送られた空気を水槽に届ける
エアチューブ+逆流防止弁+エアストーンが基本
1000円
水質調整剤 水道水の有害物質を無害化する
カルキ抜きができるなら、買わなくてもなんとかなる
500円
ヒーター 水槽の温度を一定に保つ装置
水槽から出す時は必ず電源をオフにすること
ヒーターに温度を下げる機能はない
3000円
プロホース 水槽から水を汲み上げてバケツに移す道具
原理・見た目は灯油ポンプと同じ
1000円
コケ取り道具 おすすめは100均一で販売してるメラニンスポンジ 100円
水温計 日本は四季があるので、水温は常に見れるように 1000円
水質測定キット 水槽の立ち上げ時にあると便利 1000円
魚のエサ 説明不要、やりすぎ注意 300円
底床 底に敷く砂や土のこと
無くても問題ないが、あったほうが見栄えが良い
水質に影響を与えるものもある
おすすめなのは「田砂・大磯砂」
1000円
バケツ 複数持っていたほうが便利 100円
スイッチ付き電源タップ アクアリウムは必要な電源が多いので必須
スイッチがあると水槽の手入れが楽になる
1000円

 

合計金額は2万8千円

単品で調べたので多少誤差はあると思いますが(セット商品ならさらに安い)、3万円あればアクアリウムをはじめるのに支障はないと思います。

気付いた人もいるかもしれませんが、この中に生体の購入費用は含まれていません。

生体は高いものから低いものまでピンキリありますが、はじめは値段が安い生体を購入することをオススメします。

観賞魚の値段は、飼育が困難で養殖が難しい種類のものほど値段が高くなります。

逆に安い値段の生体のものは、野生で入手するのが容易な場合か、飼育難易度が低く養殖することが可能な場合がほとんどです。

つまり、値段が安いということは飼育・繁殖が簡単ということであり、初心者にも飼いやすい可能性が高いのです。

初心者が飼うのにオススメの魚

初心者が無理に背伸びして高い魚を買う必要がないことは、理解してもらえたと思いますが、「具体的にどんな魚がオススメ?」と聞かれたら

 

アカヒレ・メダカの2種類をオススメします。

 

どちらも水質の悪化に強い観賞魚で、繁殖もしやすくアクアリウムの入門用として最適です。

メダカ
アカヒレ

初心者向けの観賞魚は他にもたくさんありますが、アカヒレは本当に丈夫な魚なので、熟練のアクアリストからは「魚を飼ってる気がしない」と逆に文句言われるほど環境の変化に強いです(笑)

メダカの場合は、アカヒレほど丈夫な魚ではありませんが、こちらも環境の変化に強く、日本の気候ともベストマッチしているので室外でも飼うことができます。

ただし、メダカを買う前に注意してほしいことが一つあります。

それは・・・

 

メダカが水流に弱いことです。

 

大きい水槽で買うと、その水を循環させるためのポンプ出力も大きくなります。

その水流でメダカが弱ってしまうのです。

小型水槽で買う場合は水流にそこまで気を使う必要はありませんが、45cm・60cm水槽の大きさで生育する場合は注意しましょう。

複数の生体を一つの水槽で飼う場合

複数の生体を飼う場合は、生息環境を分けて考えてあげましょう。

メダカやアカヒレの場合は水面近くを泳いでいる事が多いので、別の生体を入れる場合は水底で生息する生体を入れてあげるといいです。

複数生体を入れる水槽で、鉄板なのがミナミヌマエビ

小指ほどの小さなエビなのですが、アクアリスト最大の敵であるコケを食べてくれます。

他にもミナミヌマエビと比べて、少しサイズが大きいヤマトヌマエビもコケ取り用に入れてる人が多いです。

水草をいれるならウィローモスがオススメ

生体メインでも水草は入れたほうが水質は安定します。

そこでおすすめするのが「ウィローモス」です。

ウィローモスは流木などに吸着させることが可能な水草で、熱帯魚やエビの産卵場所としても使用されます。

水槽に入れておけばすぐに増えるため、レイアウトに緑成分が増えて見栄えがよくなります。

増え過ぎたらトリミングしないといけませんが、光量をそこまで必要としない水草(正確には苔)なので、初心者から上級者まで愛されています。

うつで闘病中の人におすすめしたい趣味「アクアリウム」のまとめ

記事を書いてみて自分が思った感想は

意外とお金かかってるな・・・・でした。

ですが、アクアリウムに必要な道具は長持ちするので、初期投資はそこそこかかりますが、ランニングコスト自体は安いです。

お金がかかると言っても初期投資3万円程度なら、一般的な趣味と比べてもそこまで高いとは思いませんし、犬や猫と比べれば格段に安いといえます。

それでも趣味としてはじめるのに3万円必要と考えると悩んでしまいますが、うつになった人が開拓できる趣味としては、アクアリウムは№1だと思います。

一度水槽を立ち上げてしまえば、水替えは週に1回、エサは一日数回で終わりますしね。

私自身調子の悪いときは寝込んでいますが、水槽にエサをやるぐらいはなんとかできますので・・・

寝る時は部屋を真っ暗にして、水槽をライトアップしてます。

水替えについても週に1回調子のいい日にやればいいので、そこまで負担はありませんでした。

あとアクアリウムって意外なことに、魚を買う場合も通販のほうが安いので、家から出れない人にもオススメできるんです。

もちろん到着するまでに生体が死ぬリスクもありますが、死着保証もありますし、下手にショップで購入するよりも安くはじめることができます。

最後に言いたいこと

この記事と相反することを言いますが「うつになったから新しい趣味を見つけないと!」と先走って、興味のないことを無理に趣味にする必要もないと思います。

一番大事なのは本人の興味と意欲ですし、趣味が無くても興味もない事を無理にする必要はありません。

この記事はあくまで、私が昔からアクアリウムに興味があった結果なので、万人にすすめられるものではありません。

仮に「アクアリウムはうつに効く!」なんて書籍だしたら、死ぬほど叩かれるでしょう。

大事なのは自分にあった趣味を見つけることです。

 

最後に取り留めもないないことを書いてしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。